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社員は家畜か家族か?対立軸で教育すらできない「雇ったら負け」の時代

社員は家畜か家族か?対立軸で教育すらできない「雇ったら負け」の時代
 終身雇用を前提とした昭和から平成の日本企業では、経営者と社員が家族のような関係を築きあげることが可能でした。しかし、平成が終わろうとしている今、雇用を巡る諸制度が複雑化したせいで、社員は「特権貴族」と化しています。「雇ったら負け」の時代に、会社の本来あるべき姿「人的資産を育て輩出する」をどう実現するか、経営者の手腕が求められています。

「従業員は家畜か家族か?」タブーの域に斬り込む!

 今日は、「従業員は家畜か家族か?」というお話です。

 ちょっとタブーの域に入るんですが、こういうテーマでお話ししようと思います。

 平成に入ってすぐにできた言葉で、会社の家畜である『社畜』という言葉があるんですけれど、会社に飼われている分にはまだ可愛いと。

 ところが中小企業の、いわゆる本当の家族経営みたいな所で飼われている家畜みたいな従業員さんってね、いないわけじゃないんですよ。

 ですから、タブーに切り込んでちょっとお話ししますね。

居酒屋を買った頃は、私も”従業員は家族だ!”の考えだった

 これは私どものケースです。

 もう15年ほど前の話ですが、会計事務所のスタッフさんが2人か3人だった時代です。

 この頃、たまたま焼き鳥居酒屋を買うことになりまして、その居酒屋さんの従業員さんは12人いました。

 ですから、もともと3人雇えるか雇えないかの小さな規模の会計事務所が母体でした。

 でも。実は法人は分けていまして、妻の方が会計事務所をやってて、私の方が自分の会社やってて…って。

 私の会社の方で居酒屋を買わせていただきますって言ったら、相手方はしっかりした方なので、「あなたが12人の従業員の面倒を見れるのかどうか、会社の貸借対照表(決算書ですね)をきちんと出して下さい」って言われて、出しました。

 そして、「12人は面倒を見る財力があります」っていうことで、お店を譲って頂きました。

 前のオーナーはその後に、静岡県の湖西市っていうところの市長さんになられるんですが、ちょうどその選挙戦中だったことを覚えています(笑)。

 その時に私がハッと思ったのは、12人の面倒を見るって大変なことじゃないですか。

 その後、私の実子で長男が生まれるんですけれど、長男が生まれた時に、その店の常連の親方連中に言われたことがあります。

  「おいタナカ!お前自分の子どもが生まれて調子乗ってかもしれないけれど、この従業員さんのことも全員自分の子どもと思うんだぞ」

 「できの悪い従業員がいても、絶対に自分の子どものように考えて見捨てるんじゃねぇぞ」

 という具合に、親方たちに説教を受けました。

 その後2年後くらいして、第二子が生まれるんですけれど、その時も店でお祝いをやって「タナカッ!お前ちゃんと従業員のこと面倒見てんのか?!」っていう感じで(笑)よくお説教されたものでございます。

 当時はね、やっぱりこの手の考え”従業員は家族だ!”っていう考えの社長さんが沢山いたんですよ。

 特に親方系は多くてね(笑)。私も当時は社員を本当に家族みたいに思っていました。

 それからどんどん時が経って、経営はどんどん良くはなっていくんですけれど、12人預かった従業員のうち残ったのは4人だったので、8人はいつの間にか、他に就職したりとかでいなくなっちゃいました。

 じゃあ、残った4人はどうなったかっていうと、給料だけは上がっているんですよ。

 給料はアルバイトで最低レベルの人でも、月に25万円くらい取れるようになってて。

 まぁ基本的にそう考えると、食えるようになったのは良いけど、人っていうのはいつの間にか減っていったなぁって感じですね。

 その時に、この残った4人に対するお礼ということで、会社の株は私が100%持っていたんですけれど、4人に60%渡して、その時の店長を社長にして、みんなで経営して行きなさいと。そういう決断をしました。

 ビックリしたのは、この残った4人て、ただ単に大学の時からなんとな〜くうちの店でアルバイトをしていて、いつの間にか20代でよく分からんけど株とかもらっちゃって。

 20代の連中だけで会社やることになった〜みたいな、そういう意味ではまともに働いたことないんですよね。

 この時もやっぱり考え方は「従業員は家族」だったんですよ。

一方、会計事務所では社員が「貴族」と化して行き…

 ところが会計事務所の方は、随分とよその会社みたいにドラスティックになっていました。

 ”正社員”という地位がかなり高くなってしまって、”正社員の下にパートさんアルバイトさんたちがいる”みたいなね。

 よその会社では当たり前にあるように、派遣さんや外注さん、パートさんアルバイトさんたちは「私たちは身分が違うんですよ。。」的なね。

 これはね〜、正社員の人でもかなり勘違いが強い人っているんですよね。

 経営者側からすると、正社員だろうが、パートさん・アルバイトさん、それから派遣さんだろうが、外注で来てもらってる人だろうが、一緒なんですよ。

 ところがどうしても階級をつくりたがる人がいる。

 自分の仕事が終わらなかったら、パートさんアルバイトさんにそのまま預けて自分は帰ってしまうとか、本当に良くない傾向が出て来てたんですね。

 でもね、そういうことをする社員をクビになんてできないですよ。

 正社員っていうのは、他のパートさんアルバイトさん派遣さん全員クビにした後じゃないとクビにできない。

 完全に”貴族”なんですね。

 うちでは従業員が給料払っている側よりも強い立場でいられるって、こういうふうにどんどん判例がなってきたので、もう手の打ちどころがない状態。

 そうすると、我々が求め実践していた「互譲互助の精神」、みんなで譲り合ってみんなで助け合って会社をやっていくこと。

 そして「全員経営者」、会社は全員が経営者、アルバイトの末端だって経営者として働くから、ちゃんと利益の分配も得ることができる。

 そして経営者として1番大事なのは、とにかくお客様に喜んで頂いてお金を頂くこと。

 こういうふうな経営ができないんですよ。

 正社員さんが貴族化した瞬間に、何をやろうと全部「ブラック」とか「ハラスメント」なんです。

 そんな世知辛い世の中になってしまったんです。

 なってしまったんですけれど、ほんの十数年前までは、そうでもなかったんだって話です。

子供が生みにくい時代。家族のように社員を扱えない「雇ったら負け」の時代。

 そうして経営者側がどうなっていったかっていうと、経済的にもキツイから、子どもを産まない家庭が増えるのと同じように、正社員を増やさないようになった。

 正社員はカネがかかってかかってしょうがない。そして権利主張だけはするし。

 今、東京で普通に正社員さんを雇うと、時給で3千円です。

 3千円でも安い方ですよ。うちだったら20代でも時給3千円じゃあ到底済まないです。

 それくらい正社員さんのコストが上がっている。

 じゃあそのコストは誰が負担しているのかっていうと、多分どこの中小企業も大手企業も同じだと思うんですけれど、パートさんやアルバイトさんが本来もらうべき給料の一部がそっちに行ってんですよ。

 本来その人たちがもらうべきものが正社員に行ってる。

 正社員さんたちが悪いわけではないですよ。制度が悪い。こういう制度があるから良くない。

 今後は我々みたいな連中に経営を任せたら、法令遵守、法令を守らなきゃいけない、法令を守らなければ、マスコミもすぐネットの声がこーだネットがこーだって騒いで。

 もうわけ分かんない誹謗中傷ばっかり受けるわけです。

 本当に若い人たちにはこんな馬鹿な風習を打ち破って欲しいですよ。

 「法令遵守」よりも、やるべきことは、やっぱり本当は人を育てていくのが「会社」なんです。

 会社の本来あるべき姿であった人的資産を育てて輩出するってことが、本当にできない。

 世の中で通用するリーダー、世の中で通用する商売人…そういう人がもう出ないんですよ。

 だって今は「雇ったら負け」になっちゃうんだから。

 二言目には「ハラスメント」、「ブラック」。そういう形でガチガチに締め付けられている経営者たちが世の中には沢山いるわけです。

 ですから、若くしてベンチャーを起こす人は簡単です!

 「自分たちが暴走族のリーダーになる!!」っていう感じでやっちゃえば、意外とイケるんじゃないかと思っています。


 

2018年5月7日

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