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これで良いんだよ、これで!伝説のポテチ会社・菊水堂のクレーム対応が秀逸

これで良いんだよ、これで!伝説のポテチ会社・菊水堂のクレーム対応が秀逸
 顧客のクレームは理不尽なことが多いものです。特に、「商品の特性上そうなる」と事前に説明している内容に対するクレームには理不尽さを感じてならないはず。そこで今回ご紹介したいのが、埼玉県のポテトチップスメーカー菊水堂のクレーム対応。きっとあなたも「なんだ。これで良いじゃないか。」と思うでしょう。

たとえ理不尽なクレームでも顧客を失うのは怖い

 顧客のクレームは理不尽なことが多い。

 特に、「商品の特性上そうなる」と事前に説明しているクレームに対しては、心の中で「それが商品の特性なんだから」と言いたくなるのが普通だ。

 そして、それは堂々と言ったほうが良い。

 なぜなら、そうすることで私達は顧客を選び、商品の良さを最大限に伸ばすことができるからだ。

 でも顧客を失うのが怖い?クレームで炎上するのが怖い?

 ならば、クレームに対して「それが商品の特性なんだから」と堂々と言い切っている企業を一つ紹介しよう。

 そのクレーム対応を見れば、きっとあなたは、「なんだ。これで良いじゃないか。」と考えるはずだ。

伝説のポテチメーカー菊水堂のクレーム対応「だってうちの商品はこうなんだもん」

 今回ご紹介するのは、埼玉県のポテトチップスメーカー菊水堂のクレーム対応である。

 菊水堂は知る人ぞ知る、日本で初めてポテトチップスの大量生産に成功した会社だ。

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バクバクいける。芋の香りがする本当に美味しいポテトチップスだ。

 国産のじゃがいもと塩、植物油だけを使用し、無添加で製造しており、じゃがいも本来の味がすることから人気を博している。

 ただし、私達が一般的に見慣れたポテトチップスは、調味料を使うことによって、賞味期限を長く保ち、なるべくクレームが出にくいように作られている。

 それと比較して、菊水堂のポテトチップスは無添加製造で賞味期限も短いため、酸化も早く見た目も悪い。ゆえに商品クレームはこれまで多く出ていたはずだ。

 しかし、菊水堂は「苦情の窓辺」というコーナーをホームページ上に掲載し、見事なまでのクレーム対応をやりきっている。

 一例をご紹介しよう。

(苦情)菊水堂のポテトチップを食べると油で手がべとつく。

(言い訳)フライ油には、米油を主体として液状のパーム油(オレイン酸の多い油)を混合して使用しています。その為、固形油で揚げた他社製品よりもべとつきます。油の含有量が多いわけではありません。

 「べとつく?しゃーないやろー!いい油使ってんだからさ!」ということのようだ。

(苦情)菊水堂のポテトチップを保管していたら油臭くなった。

(言い訳)フライ油には、米油を主体として液状のパーム油(オレイン酸の多い油)を混合して使用しています。その為、他社製品より酸敗臭が早く進む傾向があります。(他にも原因があります)
お買い上げ後は、油菓子と言うことをご理解の上、お早めにお召し上がりください。

 「油臭い?だって油菓子だもん。早めに食べてねー!」という…実に潔い。

(苦情)ポテトチップ(焼き塩味)がすぐに湿気てしまう。

(言い訳)当社では、調味料を使わず、にがりを含んだ沖縄の塩を再度焼いて水分を排除して使用していますが、開封後は、空気中の水分を吸って、すぐに湿気る性質があります。 開封後は、お早めにお召し上がりください。やむ終えない時は、輪ゴムなどで止め、冷蔵庫保管をお勧めします。ある方は、余分な調味料が入っていないのでサラダのトッピングに使うそうです。

 「湿気る?早めに食べるか、余りそうになったらサラダのトッピングにしてみてー!(笑)」

 いつも謝り続けている人達へ。これくらいのスタンスでもオッケーみたいですよ!

(苦情)ポテトチップに焦げたものが入っている。

(言い訳)原因は、フライヤー入り口などの壁に付いたじゃがいもが揚げすぎになって出てきたものです。色彩選別機や目視選別で取り除いていますが、完全には、取り除くことができません。申し訳ございません。

 もはや、「ごめん!うちも頑張ってるけれど完璧には出来ないや!そのかわり美味しいポテトチップス作るから〜!」くらいのノリだろう。

 いかがだろう?

 「言い訳」という抗弁の表現自体もユニークだが、「商品の特性上そうなる」というクレームに対して彼らは、決して下から出ていないし、卑屈なまでに謝る姿勢を見せていない。

 でも、嫌な気はしない。なぜなら、菊水堂のポテトチップスが、これら「商品の特性上そうなる」欠点ゆえに品質(美味しさ)を担保しているからだ。

 参考リンク:菊水堂ホームページ:苦情の窓辺より

商品の特性へのクレーム対応が明確になれば顧客選択も有利になる

 売り手がはっきりと「自分たちはこうだ。」と意思表示すれば、買いたくない人は次回から買わないし、こだわりのポテトチップスを買いたい人は、より一層同社のことを信頼するようになる。

 実際に、菊水堂のポテトチップスは、これだけはっきりと「商品の特性上そうなる」と言い切っても、今や手に入れるまでに一ヶ月待ちとなることもある人気商品だ。

  カ◯ビー、湖◯屋のポテトチップスのように綺麗で味も均質的…とはいきません。たしかに、見た目とか風味は、いつも皆さんが見ているものとはちょっと違うと思います。違和感を抱く人もいるでしょう。でも、うちのポテチは本物のじゃがいもの味を極限まで引き出して提供し続ける。これだけは約束します。

 こんなメッセージを、私達は菊水堂のクレーム対応の裏にある意図として受け取っている。

 つまり、彼らがクレーム対応を通じて行っているのはファンを作ることであり、顧客選択である。

 顧客選択権は大企業が手に入れにくく、中小企業ほど得やすい権利だ。

 クレーム対応も、発信するメッセージの角度(内容)が明確になるほど、自分たちが顧客としたい人々の心にメッセージが突き刺さる。

 皆さんの商品も菊水堂と同じくらいこだわりを持って作っているはずだ。

 あなたが日夜磨きをかけている商品やサービスの特性ゆえに生まれるクレームならば、はっきりと伝えよう。

 「これが他では手に入らない、うちの商品特性です。」と。

2018年3月20日

クレーム対応 商品特性 菊水堂 ポテトチップス 顧客選択権

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