頑張った社員のため高級割烹で忘年会と考える俺、ホワイト社長。費用は交際費でOK?

交際費

 頑張った社員のため高級割烹で忘年会と考える俺、ホワイト社長。1人あたま20,000〜30,000円かかる計算だが、この費用は全額会社の交際費ないし、福利厚生費で計上しても良いのだろうか?会社が拡大すれば部署ごと、成績優秀者だけでこのような会を開催することも踏まえ、今のうちに正しい知識を抑えるべし。

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飛躍的に業績を伸ばしたD社の忘年会は高級料亭で開催に!

 今年度、飛躍的に業績を伸ばしたD社。

 メンバーの功績を讃えて社長のあなたは、高級割烹として有名なうかい亭の個室で忘年会を予約したいと言ってます。

 1人あたま20,000〜30,000円かかる計算で、会社のメンバー7人をぜひ連れていきたいと考えていますが…

 この費用は全額会社の交際費ないし、福利厚生費で計上することができるでしょうか?

 以下、考えてみましょう。

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高級料亭での忘年会は福利厚生費?交際費?

 結論から言うと、会社の規模や状況によって福利厚生費となるか、交際費となるかは扱いが異なります。

メンバー7人が会社の全員の場合

 全額が福利厚生費と認められる可能性が高いです。

 もし税務調査があった場合、通常の食事よりは高いのでなんらかの指摘をされることもあり得ますが、その場合でも「社内飲食費」として社内を対象とした交際費となる程度でしょう。

メンバー7人が特定の部署の人たちの場合

 支店が全国にあるなど、全社で一度に行うことが物理的に難しい場合で、その部署だけで実施する理由があれば全額が福利厚生費と認められる可能性は高いと考えます。

 ただし、福利厚生費の定義を踏まえると、その場合でも、その部署全員に声をかけている必要があります。

 もし特に理由もなく、「営業の人だけで行く(お金がかさむから事務は誘わない)」といった場合は、「社内飲食費」として社内を対象とした交際費、が無難な処理になります。

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メンバー7人が、部署など関係なく、成績優秀者だけを集めていた場合は?

 これは、少しイレギュラーなパターンですが、メンバー7人が、部署など関係なく、成績優秀者だけを集めて高級料亭に行った場合はどうでしょうか?

 「メンバーの功績を讃えて」ということなので、もし「成績優秀者だけを集めていた場合」には、福利厚生費でも交際費でもなく「給与」と指摘されるリスクがあります(税務調査が入った場合)。

 これは成績優秀者だけを対象にした旅行などに「給与にする」という取り扱いがあり、食事がこれに含まれるかは微妙なところですが、「ちょっとしたボーナスを食事として支給した」と見られる可能性はあります。

 金額が通常の食事より高い場合は、どの処理であっても100%大丈夫とは言えませんが、「成績優秀者だけ」はできれば避けたほうがいいかもしれません。

 まあ給与になったとしても、従業員の分はどっちみち会社の経費になるので、この金額なら大したダメージにはなりませんが。。

 忘年会シーズンが近づくと出費が増える分、福利厚生費や交際費の振り分けが粗くなりがちです。上記を参考に、くれぐれも飲食費用の取扱いには気をつけてください。

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