ワンマン社長がクソと言われる理由★週6ずっと一緒とか罰ゲーム

経営

 働く側、勤め人達からワンマン社長は基本的に嫌われる存在です。しかし、万年黒字企業の社長達は、圧倒的な能力と努力の下、従業員には基本的にわからない形でワンマン社長として様々な決断を下し、一方で従業員達に楽しく仕事をさせています。どうすれば、ブラックワンマン社長からホワイトワンマン社長になれるのか?キミアキ先生の解説です。

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ワンマン社長はとにかく従業員に嫌われる存在

 今日は、「ワンマン社長がクソと言われる理由」という話をします。

 もうホント、働く側、勤め人達からするとワンマン社長というのは必ず悪者扱いなんですよ。

 ところが経営陣の目線で見てみると万年黒字社長の多くは、実はワンマン社長にあたります。

 ワンマン社長であることを、分からないようにしている場合が多いですね。

 あと、どうしてもワンマン社長にならなきゃいけないケースがありまして、それは従業員が育っていない時ですね。

 「自ら考え自ら動く」という従業員になっていないケースでは、どうしてもワンマン社長の形を取って、トップダウン経営をどんどんやっていかなくてはいけないわけです。

 特に経営の立て直しの時には、トップダウン経営で徹底して指示を出していくという実務があります。

 ですけれど、そういう社長というのは、とにかく従業員に嫌われます。

 従業員が辞める理由、従業員が長続きしない理由は、「社長がワンマンだから〜」みたいな感じで統一されまして、一方的に経営者が悪者にされてしまう傾向があります。

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基本的に中小の経営者はエースで4番で監督

 でもね、これって当たり前の話なんですよ!

 特に創業社長というのはね、エネルギーの量が違うんですよ。熱量が全然違いますからね。

 いくら創業社長が「こいつらはデキる!!」っていうふうに集めたメンバーであっても、例えば野球チームとしたら、どうしても社長が優秀「過ぎ」ちゃうんですよ。

 野球チームだと、本当に優秀な選手はプレーイングマネージャーとして最初はやることが多いですよね。

 野村さんもそうだし、古田選手とかもそうでした。

 でもですよ、創業社長というのはもっと凄くて、エースで、4番で、尚且つ監督までやるっていう離れ業で会社を作っていきます。

 優秀すぎるんです。

 ところが、実際に働いている従業員さんは、「社長ってホントに優秀だよね〜」なんてね、ほとんど気がついていないんですよ。

 ですから、その社長が一方的に、「ワンマン社長」って悪者にされてしまうっていう傾向があります。

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従業員と経営者の間では能力に圧倒的な開きがある

 社長と従業員さんの1番の違いというのは、社長は志が本当に高い人たちが多いんです。

 これは黒字企業の社長たちとずっと付き合っていると分かります。

 志高く、それから能力だって従業員さんたちと全然違いますし、努力だって従業員さん達の比じゃないです。

 そもそもそれだけ違うんですから、社長と従業員さんが噛み合わないんだってことを、私は社長さん達にもっと分かって欲しいんですよ。

 じゃあ、どうして社長は従業員さんにあんなに期待をするのかって。

 私からすると、あれは本当に滑稽な話です。「なんでそんな従業員に期待するの?!」って。

 従業員に期待すれば期待するほど、あなたは「ワンマン社長だ」って言われて、従業員からどんどんどんどん嫌われていくわけです。

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社長の仕事は「決断」のみ。後の現場は従業員に任せろ。

 あと、社長が社長の仕事をきちんとやれば、それほど従業員に嫌われないんですよ。

 「社長の仕事」っていうのは、まず「決める」ことです。

 決めることは全部俺が決める!と。

 そしてその時に、実務においてはほぼほぼ毎日決めることがあるんですけれども、従業員さんが育ってくれば、多数決で決められるような事は全部従業員さんに任せれば良いんです。

 重要事項について、たとえば新商品・新サービスの投入であったりとか、あるいは営業作戦の立案、売上がまだ低い時…粗利益が1億円くらいまでの段階はほとんど営業作戦ですからね。

 営業作戦を自分で決めて、そして「これやってくれ」という形で実行に移していくわけです。

 ですから 、そういう仕事をきちんとやっているのかどうかなんですよ。

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週6ずっと社長と一緒⇒従業員にとってはただの罰ゲーム

 ところが、従業員に好かれようとする社長さんというのは従業員と一緒に作業をやっているんです。

 一生懸命に作業をやって、「自分の背中見せるんだッ」って。朝はだれよりも早く出社して、あとは従業員の見張りをする(笑)。

 そういうことをやっていて、「自分はすごく従業員に人気がある」って思っているんですけど、従業員からすると、これが“ただのウザいワンマン社長”に見えちゃうんです。

 というのも、一緒にいる時間が長すぎるんです。

 だってね〜女房・子供だってね、週6日ですよ?朝から晩までずっといてごらんなさいよ。

 女房・子供だって旦那のことをウザがるんだから。

 私だって夫であり父親ですけれど同じですよ。

 適度にどっかに出かけてくれるから良いようなモンでね、私なんて夏休みの間子供とずっと一緒にいてね〜、仕事は出来ないし本当ウザいだけだったんですから〜っ。

 かわいいかわいい子供だってそんな感じなんですよ?

 ましてや他人ですわ。社長と従業員という関係ですよ?

 従業員からしたら「社長なんていなくて良いわっ」って感じで、毎日いようものなら「もういい加減にしろっ」ていうのが本音だと思います。

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飲み会で奢ってもらって説教⇒喜ぶ変態が存在するわけない

 もっと紐解くと、ワンマン社長みたいな嫌われる社長っていうのは基本的に寂しがりやです。

 そして、従業員を誘って飲みに行っちゃったりするんです。

 なんで従業員と飲みに行く必要あるの?って(笑)。

 従業員と飲みに行って、説教とかするわけです。ホント従業員にとっては迷惑千万ですよ!

 飲み屋にムリクリ連れて行かれて引き回されてね、それも「社長が寂しいから」って。引き回されて、尚且つ説教されて。

 これで喜ぶ従業員がいますか?って。

 「よぉ〜し!明日から俺 頑張ろう!」「社長に昨日も飲み屋で説教された!俺頑張ろう!」って、そんな 変態存在しませんから(笑)!

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経営革新では社長を従業員から思いっきり切り離す

 そうすると結局、経営革新をやるときの手法みたいに、社長と従業員を全部切り離した方が早いんですよ。

 社長にはとりあえず「現場に行くな」と。なるべく現場に行く回数を減らしてくださいと。

 私は社長さん達にいつもこう話しています。

 これを経営革新でどのようにやるかというと、これまで社長がやって来たことと全く違うことをやらせるわけです。

 社長はほとんどが現場へ行って、指示出して、口出しして。

 そういうのが好きなんですよ。

 そういうふうにやって来て、じゃあどうして赤字が積み重なって行くの??って。

 赤字が積み重なって行くような経営はやめましょうよ、って話じゃないですか。

 そうじゃないと、結局あなたは「ワンマン社長」で、「勝手に決める」、「現場に色々口出ししてウザい」って、そうやって文句しか言われないんだもん。

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「給料が高い」「休みが多い」「ミスの責任は社長にある」これならワンマン社長でも従業員はOKを出す。

 だから、良い会社をつくりましょう。

 「給料が高い」「休みが多い」「ミスの責任は社長にある」

 これが世の中で言われている良い会社、万年黒字企業の特徴でもありますね。

 すぐ分かりますよ。まず従業員の給料が高いんですよ。これが1番分かりやすいですね。

 「良い会社」っていうのは、まず給料が高い。

 そして休みが多いです。完全週休2日制は当たり前です。

 そしてミスの責任は必ず社長、もしくは幹部がすぐに取ります。

 従業員のミスを基本的には責めません。

 そういうのが「良い会社」なんですよ。

 つまり、これさえやっておけば、どんなワンマン経営をしようが良いんです。

 ワンマン経営でガタガタ言われるのは繰り返しますけれど、社員さんとか従業員さんといる時間が長すぎるんです。

 ですから、自分は得意先まわりをしたり、販売戦略やったり、新商品・新サービスの開発をやってりゃあ良いんですよ。

 イチイチな〜んで従業員を見張ってないといけないの?って。

 見張らなくても従業員ちゃんと働くっつうの。

 ですから、「どうやって万年黒字企業を作って、社員の給料を高くできるか?」って聴かれたら、「社長が見張らない方が給料を高くできるから、信じてやってごらんなさい!」って、私はいつもそう話しています。

 こんなふうにやっていくと、ワンマン社長だということが分かんなくなっちゃって、そのうち従業員が逆に、「ウチの社長なんやかんやで良い社長じゃない?」なんて、勘違いをしてくれたりするもんです(笑)。

 
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タナカキミアキ

売らない営業マン タナカキミアキ

YouTubeチャンネル「キミアキ先生の起業酔話」で、
中小企業経営のこと、起業のこと、経理のことを、
顧問先法人100社・個人事業者50名を抱える現場目線で
お話しています。

所有資格:

日商簿記検定1級
全経簿記検定上級
全商簿記検定1級で簿記検定3冠王、
税理士
簿記論・財務諸表論で簿記4冠&簿財番長
宅地建物取引主任者
ファイナンシャルプランナー
かわいらしい秘書検定2級
普通自動車に普通自動二輪
みんなの安全を守る甲種防火管理責任者
珠算3級
よく分からん情報処理検定2級

…などプチ資格オタク

妻は「あおば会計税理士法人」代表税理士の田中朝代。

18歳の時に簿記1級のクラスで出会って、
15年後になぜか結婚しました。

中小零細企業の経営に関しては夫婦揃ってめっぽう詳しいので、
ガンガン講義やっていきます!

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