部下をすり減らす無能な中間管理職に見られる5つの“あるある”言動

経営

貴方の会社は順調な波に乗っているかもしれませんが、思い返してみた時に、自分が勤め人時代だった頃の「クソ上司」と同じような中間管理職を囲うことになってはいないでしょうか?

だとすれば、社内にはたくさんの問題が潜在しているはずです。

彼らがよくやってる5つの“あるある”言動をご紹介します。

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勤め人時代のクソ上司を貴方は経営者として囲ってないか?

企業経営者となった方も、多くの場合は一度勤め人の時代を経験されているはずです。

勤め人としての生活を止め、起業する際の理由は人それぞれです。

夢を叶えるため、勤め人の頃より更にお金を稼ぐため、親の会社を継ぐため等など…

ただ、起業した人は公には様々な理由を語れど、「上司がクソだった」という隠れたもう1つの本音を抱えたりしているものです。

「あんな上司の下でこれからもずっと働くなんて人生終わりだ!」と、逃げるように起業した方もいらっしゃることでしょう。

では今、貴方の会社は順調な波に乗っているかもしれませんが、思い返してみた時に、自分の会社にあの頃と同じような中間管理職を囲うことになってはいないでしょうか?

だとすれば、社内にはたくさんの問題が潜在しているはずで、問題の芽を積まない限り、その下にいる部下たちは理由も知れず会社を去っていくことでしょう。

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会社に巣食う無能な中間管理職がよくやってる5つの“あるある”言動

会社に巣食う無能な中間管理職に見られる、典型的な5つの“あるある”言動は以下のとおりです。

1)始業時刻に厳しく終業時刻にユルい

とにかく30分前に出勤しないと遅刻扱いで、熱があったとしても這って(はって)いつも通り出るのがプロのビジネスマンだと、そう部下に教えている中間管理職はいませんか。

熱があっても、這って、いつも通り出るというのは論外です。その社員の生産性は著しく低下しているはずで、チームパフォーマンスがマイナスになる可能性が高いからです。

また、仕事を早い時間帯にスタートさせる目的が、生産性を高め、就業時間内に成果を出すことであれば、その判断にあなたも口をはさむ必要はないでしょう。

しかし、その中間管理職が仕事を早い時間帯にスタートさせながら、就業時間を超えた労働について何も口を挟まない、もしくは賞賛を与える人間ならば、それは無能な管理職です。

始業時刻に厳しいくせに、終業時刻にユルい。このタイプの人間は、限られた時間で高い付加価値を生み出すことを考えられません。

このようなタイプの人間を中間管理職におくと、お金を稼ぐ=時間を切り売りすること、としか考えられないため、いつまで経ってもコストのかかる足し算ビジネスに固執し、部下をすり減らします。

2)こなすことが仕事であり、行動の目的となっている

とにかく仕事は忙しければOK。何かにつけて作業(工数)を増やして、それをチーム全員でやり終えると、「俺たち凄いよね!」と喜ぶ中間管理職はいませんか?

有能な中間管理職が、チーム全体の工数を減らし、自分達がやるべき価値のある仕事に部下を注力させる一方、無能な中間管理職は、チーム全体の作業ボリュームを増やし、全てを自分達でまかなうことで、仕事を把握します。

たとえば、受注体制がFAXだった時に、「すごい。まだまだ受注のFAX来るぞ。」と言うのか、「注文来たのは良いけれど、こなすためにシステム導入しないとな」と言うのか、貴方の会社にいる中間管理職はどちらの思考回路を持っていますか?

無能な中間管理職にとって仕事の目的は、単純作業をこなすことです。

デスマーチとは人間が作るものであり、無能な指揮官はその主犯者です。

3)努力してる人って何?評価基準は自分の主観。

無能な中間管理職は、長時間労働、残業している人を、「努力している人」と主観的に評価しますが、その成果を見て何かを改善しようとはしません。

むしろ、遅くまで仕事している人を盲目に賞賛し、周りの人間にも「◯◯君を見習え」と、事ある毎に推奨します。

その人間に成果が出ていなくとも、「◯◯君は一所懸命、遅くまでやっているのだから、必ず芽が出るはず。」というのが、無能な管理職の意見です。

遅くまで働く部下は、なぜそこまで仕事を溜めねばならないのか?

部下は本当に意義のある仕事が出来ているのか?(付加価値の高い業務が出来ているのか?)

部下の作業ボリュームをより小さくし、成果につなげる術は無いのか?

無能な管理職がこういったことを考えることは一切無く、客観的な評価指標も使おうとしていないはずです。

4)他責主義であり社内政治に長けている

部下をすり減らす無能な中間管理職は、他責主義であり社内政治に長けています。

無能な中間管理職は数字が上がらないと、それをチーム全体の責任として報告し、自らのマネジメントに対するフィードバックは一切行いません。

成果が出なかった理由を聞けば、予算が足りない、良い人材が足りない、時間が足りない…足りないだけが並び、どうすれば問題解決に至るのかという話の展開がありません。

また、部下がチャレンジし、もがいている間、彼は上司や経営者に対するおべっかばかり、政治家の根回し活動のようなことに多くの時間を割きます。

5)給料の浮き沈みでモチベーションが下がる

中間管理職につけた人間が無能だとわかっていても、勤続年数が長い、チームのヒエラルキーを崩したくないなど、そんな理由でその立場に彼を置かざるを得ない時もあるでしょう。

しかし、社風やビジネスモデルが徐々に変わっていき、社内の体制や収益を得る仕組みを変えざるを得なくなると、このような中間管理職は往々にして隅に追いやられます。

変化する価値観、ビジネスモデルの進化についていけないからです。

当然ながら、そのビジネスマンとしての付加価値は年々下がるため、給料もある時期を境に減り始めます。

「聞いてくれ!俺はこんなに安い給料で働かなければならなくなった!自分の得たお金、これからの時間を俺は会社のためになんか一切使わない!」と、この中間管理職は部下に激しく言い放つことでしょう。

ただし、彼は経営者に対して、同じことを堂々と言えません。

呆れた部下は、「こんな人間と一緒に仕事をする時間がもったいない。こんな人間をまだ雇っている会社も無能だ。」という本音を笑顔で隠し、会社を無難な形で去っていきます。

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無能な人間に中間管理職を任せ続けるならそれは経営者の責任

もしも、このような人間に中間管理職を任せているならば、それは経営者に最終的な責任があります。

彼らを今の立場で放っておけば、やがて彼らは企業の停滞を招く首謀者となっていきます。立て直すのに必要な人材は会社から消えていることでしょう。

それは、「クソ上司の下から去るために起業した」という経験をした経営者が多いことを踏まえれば、至極当然の話です。

そうならぬために経営者がやるべきことは、良いタイミングで、彼らのような人間を役職から外して能力に見合った場所に収まってもらうか、それを望まないなら会社から出ていってもらうことです。

状況を変えられるのは経営者しかいません。

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景浦支勝

人事労務管理のエキスパートとして、40年に渡る日本企業の変遷を見てまいりました。

既存の価値観を常に疑いながら、人事労務管理の本質と助成金や補助金制度のオトクな情報をお届けします。

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