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縮小し続けるカメラ市場で毎年2桁成長を続ける会社がやってること

縮小し続けるカメラ市場で毎年2桁成長を続ける会社がやってること
 わずか8年で市場規模が半分以下となった市場、それはコンパクトカメラ市場です。しかし、縮小し続けるコンパクトカメラ市場にあって、毎年顧客数と売上を伸ばし続ける会社があります。それは、シュッピンという会社です。どのようにシュッピンは売れないはずのカメラ販売を伸ばし続けているのか?以下、そのビジネスモデルをご紹介します。

かつてないスピードで縮小するコンパクトカメラ市場

 かつてないスピードと規模感で縮小した業界があります。

 それは、コンパクトカメラの市場です。

 日本のコンパクトカメラ業界の総出荷金額は、2008年の2,630億円を上限として、2016年に945億円まで下がりました。※

 1999年にデジタルカメラが誕生した当初の総出荷金額692億円と比較すれば、まだ市場規模は大きいものの、これほど早いスピードで市場規模が縮小した市場は稀です。

 そのパイは、2005年に誕生したスマートフォン内蔵カメラに奪われています。

 しかし、コンパクトカメラ市場規模の縮小と裏腹に、コンパクトカメラの売上を伸ばすことで着実に業績を上げている会社があることをご存知でしょうか?

 その会社の名前は「シュッピン」です。

 どのようにシュッピンが、売れなくなっているはずのカメラを販売しているのかご紹介しましょう。

なぜシュッピンでは他が売れなくなっているカメラが売れるのか?

 シュッピンは、カメラ、時計、筆器具、ロードバイクで商品特化型のECサイトを運営する企業です。

 中でも、デジタルカメラや交換レンズの中古・新品販売、買取・下取を行うカメラ通販サイト「Map Camera」は、平成29年3月時点で会員数が約31.6万人に及ぶ、日本最大級のカメラ販売専門サイトであり、シュッピンの屋台骨となっています。

 このサイトの最大の特徴は、売上高全体に占める約40〜50%の割合が、中古品の販売によって成り立っていることです。※2

 それもそのはず。同サイトのメイン商品は中古の一眼レフカメラとその周辺機器(レンズ等)です。

 一般的に、一眼レフカメラは新品価格が中古価格よりも高く、中古で十分耐用年数がある状態の良い商品が、3〜50%割引で購入できます。

 Map Cameraでは、中古カメラを厳しく点検した後、中古カメラの状態を6つのランクに分けて表示し販売、更に中古でも手厚い商品の修理保証体制を敷いて、カメラに対して含蓄のあるスタッフによる細かいサポートを行うことで、カメラを利用する人達の圧倒的な指示を得ています。

 また、新品で一眼レフカメラを購入する際に付属で付いてくるレンズは、一般的にそのメーカーが販売するレンズでも安いもの、つまり、スペックの低いものしか付いてきません。

 カメラを利用するユーザーにしてみれば、せっかく良いカメラを買ったのだから、もっとその性能をフル活用したいと考えるため、中古のレンズも売れ線の商品となります。

ユーザーがシュッピンを使い続ける仕組み作り

 では、シュッピンは、販売する中古のカメラや周辺機器をどこで購入するのでしょうか?

 実はシュッピンは、中古品をサイトユーザーから高額で買い取ることで中古品を調達しています。

 一眼レフカメラのユーザーは、カメラの性能にこだわりを持つ人が多く、上位品目への乗り換え傾向が非常に強い特徴を持っています。

 たとえば、2016年の消費動向調査を見ると、2人以上の家計において、電気冷蔵庫で上位品目に乗り換えたい家計は10.6%、洗濯機で8.0%にしか満たないのに対して、デジタルカメラは34.4%が上位品目への乗り換えを理由に、定期的な買い替えを行っています。※3

 このようなユーザーの属性を生かして、シュッピンはサイトユーザーがカメラを購入する際に、他社と比較して有利な条件で先取りや下取りを行い、そのお金を原資に再度サイトで上位品目(新品・中古含め)を購入してもらえるよう、ユーザーを手厚く保護します。

 シュッピンのビジネスモデルは、ユーザーがカメラを使い続ける間、ずっとMap Cameraを利用し続けるような「シュッピン経済圏」が出来上がる仕組みとなっているのです。

 市場(主戦場)の定義をリアル店舗からECに変え、更にとことん消費者目線のサービスを拡充することで、直近の業績でもECのカメラ売上が前年比120%となっているのは納得できるところです。

とことんユーザー目線で市場定義を変えた強み

 シュッピンに余念はなく、今年の2月からは、カメラ業界では初となる中古商品に付帯する1年間の保証期間が終了するタイミングで、機材の点検+清掃+1年間の保証延長が受けられるアフターサービスを開始しました。

 また、株主総会では、カメラユーザーがお互いに情報交換が可能なSNSを開設予定であることも発表されています。

 なお、同社の創業者は、PC販売のソフマップ創業者である鈴木慶氏。

 鈴木氏はもともとカメラが趣味であり、ソフマップ退社後にハイエンドなカメラをアナログで販売していたところから、現在のECサイトへの転換で大きく同社を飛躍させました。

 私達が今接している市場は、私達が一番知っている市場のはずです。

 少しだけ、売り方や売る相手に対する見方を変えれば、同じような取組の可能な市場に化けるかもしれません。

 同社の飛躍を見ると、そんな勇気が沸くのではないでしょうか。

※一般社団法人 カメラ映像機器工業会
http://www.cipa.jp/stats/documents/common/cr300.pdf

※2シュッピン 2017年3月期 第3四半期決算補足資料
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1438475

※3平成29年3月実施調査結果:消費動向調査
http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/this_year/honbun.pdf

2017年4月13日

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