今年は確定申告で税務署が激コミ?!マイナンバーが引き起こす3つのトラブル

確定申告

 いよいよ確定申告のシーズン入りとなりましたが、今年は昨年と一つ違った対応が必要になります。それはマイナンバー対応です。申告の手順も一つ増えるのに加えて、自分や扶養家族のマイナンバー忘れなど、申告会場ではトラブルで大アラワとなる人が増えることが予想されています。紙の申告をする方は一刻もはやく作業を終えることをお勧めします。

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確定申告でマイナンバーの本格活用が始まる

 平成27年から通知が始まったマイナンバー制度は、まだまだ普及しているとは言えない状況ですが、いよいよ今年からその制度の利用が本格的に始まります。

 平成28年の年末調整などの手続きからマイナンバーを使う手続きが増えてきているのですが、なんといっても最初の目玉となるのは「所得税の確定申告」です。

 平成29年(平成28年度分)の確定申告から、確定申告書を紙ベースで税務署に提出する場合には、マイナンバーが必要となります。

 国税庁の確定申告書の特設ページにも、マイナンバーが必要である旨が、以下のように公開されています。

①マイナンバーカードを持っている人

 マイナンバーカードを持っている人は、確定申告書の提出の際にマイナンバーカードを提示すればOK。

 それだけで済んでしまいます。

 もし、郵送で手続きをする場合にはマイナンバーカードの表と裏をコピーしたものを添付書類として一緒に提出してください。

②マイナンバーカードを持っていない人

 まだまだマイナンバーカード自体の普及が進んでいないので、カードを持っていない人の方が多いのではないでしょうか。

 そのような方の場合には、マイナンバー通知カードにプラスして、運転免許証などの本人を確認できる書類が必要となります。

 もし、マイナンバー通知カードを失くしてしまって、自分の番号を証明できるものが無い・・・と言う場合には、役所でマイナンバーが記載された住民票などをもらってこなければなりません。

 住民票を取得するにも300円前後のお金がかかりますので、通知カードはなくさないようにしましょうね。

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申告会場も手順が増えて混乱することが必至

 申告書の提出にマイナンバーカードなどが必要となるわけですが、税務署サイドも初めての対応なので想定外のこともいろいろと出てくるでしょう。

 昨年までであれば、

  • ①申告書の作成
  • ②申告書の提出
  • ③申告書を確認して収受印を押して控えの申告書を返却

 という流れだったのが、今年からは、

  • ①申告書の作成
  • ②申告書の提出
  • ③マイナンバーカードの提示と確認
  • ④申告書を確認して収受印を押して控えの申告書を返却

 という流れになるわけですよ。

 この流れが、これからご紹介する「3つのトラブル」を引き起こす要因となります。

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マイナンバーが申告会場で引き起こす3つのトラブル

トラブル其の1:申告書提出の場所でマイナンバーの書類忘れに気づく

 確定申告シーズンも終盤に入ると、ただでさえ混雑する税務署の申告書作成会場。

 寒空の下で順番待ちして、やっとの思いで申告書を作成。

 さぁ、あとは申告書を提出するだけ・・・と思って受付コーナーに並んだら、マイナンバーカードを忘れたことに気づく。

 ・・・なぁんてケース、ありそうじゃないですか?

 マイナンバーが分からないためにもう一度出直す必要が・・・なんてことにもなりかねません。

 そんなこと言われたら怒り出す人も出てくるんじゃないかなぁと思っています。

トラブル其の2:扶養控除を受ける人のマイナンバーを把握していない

 実はマイナンバーが必要なのは、申告書を提出する人だけじゃなくて、奥さんや子供などの家族の分も必要となります。

 カードなどの書面は要らないのですが、少なくとも番号だけは控えておかなければなりません。

 申告書を書いていたら・・・あ、家族の分のマイナンバーがわからな~い(*´Д`)ガッデム

 せっかく時間を作って税務署まで来ても、また出直しなんてことも考えられます。

トラブル其の3:代理で持ってきた人では受け付けてくれない?

 書面で申告書を提出する場合、申告する人のマイナンバー以外に、代理人の身元を確認できる書類の提示が必要です。

 たとえば、ご主人の申告書を奥様が代わりに税務署に提出する場合だと、

  • ①ご主人のマイナンバーカードや本人確認できる書類のコピーなど
  • ②奥様自身の身元を確認できる書類(マイナンバーカードや免許証など)

 の2点を提示する必要があります。

 奥様であったり親族であればいいのでしょうが、それ以外の人だと受付てくれないかもしれません。

 そもそも税務関係の代理というものは税理士しか行ってはいけませんし、身内ならまだしも、第三者の人間が代わりに税務署に申告書を提出することはNGなのです。

 これらの書類が無いから出直し・・・なぁんてこともあり得ます。

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とにかく余裕をもって早めの確定申告を行おう

 これらのトラブルが起きることを想定した上で、とにかく今年は余裕をもって確定申告することを皆様にはお勧めしてます。

 マイナンバー制度の本格運用のため、今までよりも手続きが増えることは間違いありません。

 ただでさえ混雑する申告会場が、今まで以上に混むだろうなぁということは、税理士仲間の間でも話題になっています。

 もし、申告会場で確定申告を行おうと思っている人は、少しでも早いうちに手続しておくことをおススメしますよ。

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鈴木 一彦

鈴木一彦 プロフィール

◆保有資格

税理士、行政書士

◆モットー

「走る税理士」 それが私の別名です!

趣味はマラソンとトレイルランニング。
時間を見つけては、海に山に走りに出かけています!
今の目標は「日本百名山をトレイルランで走破」すること。
壁は高ければ高い方が挑み甲斐があるというものです。

私は生まれも育ちも小田原です。
愛着と思い入れのあるこの地で事務所を構えております。
神奈川県西地域が魅力ある場所になるためにチカラを注いでいます!

私は税理士や弁護士などの「先生商売」と呼ばれるお堅いイメージを無くすことをモットーとしています。

我々のような専門家は、もっとみなさまにとって身近な存在であるべきなのです。
困った時、助けてほしい時に気軽に何でも相談できるような、そんな存在になりたいのです。

一人で悩んでいても、なかなか答えが出てくるものではありません。

まずはお気軽にお問い合わせください!

◆経歴

昭和50年7月 神奈川県小田原市生まれ

平成6年3月 神奈川県立小田原高校卒業

平成10年3月 法政大学経営学部経営学科卒業、神奈川県秦野市の税理士事務所で勤務
(法人税申告300件、個人確定申告800件、相続税申告20件以上を担当)

平成23年12月 第61回税理士試験合格(簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、相続税法)

平成24年3月 東京地方税理士会平塚支部にて税理士登録

平成26年3月 税理士法人を退社し、神奈川県小田原市にて鈴木一彦税理士事務所を開業

平成26年7月 経済産業大臣により経営革新等認定支援機関に登録される

平成26年8月 行政書士として登録(神奈川行政書士会小田原支部)

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