IoTをビジネスに取り入れ業務を劇的に効率化させるために必要な視点

IT

 IoTと聞くと、テクノロジー分野について専門的なノウハウが無ければ活用できない、といった具合で、敷居の高く利用が難しい技術だと考えられています。しかし、IoTは、人が経験的に行っている作業(アナログ作業)をデジタルに置き換えられないか、という視点で、普段から業務を見ることにより、容易に活用することが可能な技術です。

スポンサーリンク

IoTと我社のビジネスは縁遠い!?いえいえ、そんなことはありません。

 「IoT」とは、これまでネットワーク(インターネット)と繋がらなかったモノに、人を介さずネットにつなげる仕組みを構築し、更に生活を豊かに、仕事を劇的に効率化しよう。」とする技術の総称を言います。

 さて、IoTと聞くと、ディープラーニングなどの技術を用いてクラウドで処理をしなければならず、敷居が高いように感じてしまう方も多いかもしれません。

 しかし、実は私たちの身の回りはもちろん、ちょっとした工夫でIoTをビジネスに取り入れることは可能です。

 しかも既存のITやICTの技術を使うだけの簡単な技術で、ビジネスの効率化を実現できる場面は沢山あるのです。

スポンサーリンク

IoTをビジネスに取り入れる鍵は「気づき」

 IoTを取り入れるためのヒントは、「気づき」にあります。

 私たちのビジネスは、効率化のために様々な業務が定型化されています。

 効率化のために定型化されているので、あまり疑問を持たないことが多いかもしれませんが、実は、そうした定型化された業務のなかに潜んでいる問題に気づくことが、IoTを取り入れてビジネスを効率化させるのに重要です。

 例えば、あるバス会社が、IoTを取り入れてバスの運行を劇的に改善した例をあげてみましょう。

 これまで、このバス会社では、乗客数などを定期的に人がチェックし、ダイヤを作成していたところ、各座席にセンサーを設け、利用者の昇降を時間帯ごとに細かく集め、そのデータをもとにダイヤを作成する、というシステムを取り入れました。

 すると、運送コストが大幅に下がるとともに利用者の満足度も高くなり、結果として大きな売上げを生み出したのです。

 システムの仕組みとしては、とても簡単です。

 座席にセンサーを設け、クラウドで利用者の昇降データを収集するというだけのものです。

 こうしたシステムを作ることは、さほど敷居が高い話ではなく、既存のITやICTを組み合わせれば実現は可能です。

 しかし、難しいのは、問題に気づき、やってみようと実行に移す点です。

 この事例では、人が経験的にやっていた乗客数の集計やダイヤの作成が本当に効率的なのか?という問題に気づいたことが重要だったわけです。

スポンサーリンク

「アナログ⇒デジタル」の視点で業務内の不効率を見い出せ

 しかし多忙な業務の中で、「気づきを得る」ことは、非常に難しくもあります。

 そこで、問題に気づけるアプローチとしては、現在、人が経験的に行っている作業(アナログ作業)をデジタルに置き換えられないか、という視点で、普段から業務を見ていただくことです。

 気がつけばこちらのもの。

 それを解決するシステムは、多くの場合、既存のITやICTを組み合わせれば実現が可能です。

 ぜひ皆様の業務を、こうした視点で問題点を切り出してみてください。

 IoTによるブレイクスルーを見いだすには、

  • 自社のビジネスのなかで問題に気づく洞察力
  • その問題をIoTにより解決できる可能性を感じたら思い切ってトライしてみる行動力を磨いていく

 この2つを意識することが大切だと考えます。

Photo credit: olabimakerspace via Visualhunt.com / CC BY

IT
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
弁理士 渡部 仁

新卒で特許事務所に勤務し、生粋の知的財産専門家として20年以上の実務経験を有しています。
2009年に現在の特許事務所を鎌倉に設立し、特許・商標・著作権を専門として地元企業の支援に力を入れています。また、IT・ソフトウェア・ビジネスモデルの特許に強く、特許権の侵害訴訟や外国での特許取得も取り扱っています。
鎌倉商工会議所専門相談員、知財総合支援窓口知財専門家などに従事し、地域の中小企業や行政に対する公的な支援にも数多く携わっています。

知的財産権は、事業を守るだけに止まりません。活用の仕方によって利益を上げる武器にもなり得ます。
すべてのお客様が知的財産を活用して利益を上げ、事業を大きく発展させるという目標に導くことこそが私の使命です。
人との信頼、関わり合いを大切にし、情熱をもって誠実な仕事を心がけて参ります。
記事をご覧いただき、自社の知的財産についてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

経営者の皆様へ
私たちは、知的財産活用の知識をもつ特許事務所です。
私たちは、地元鎌倉に根ざした特許事務所として、商標登録を取得し鎌倉でブランドを育てる企業を支援しています。
地元企業とのつながりが密接であることから、鎌倉で活躍する企業が具体的にどのような取り組みを行ったか、その取り組みのなかで知的財産をどのように手当てしてきたか、どういう取り組みが成功事例につながり、どういう取り組みが失敗事例につながったのかなど、ビジネスで使える知的財産活用の知識を有しています。
地元企業を支援して得られた知識や経験をもとに、お客様の事業そのものがうまく循環することを最も大切に考え、よりよい循環が生まれるように知的財産権を手当てしています。
このことが、結果として、知的財産を活用してお客様の利益を高めることにつながると考えているからです。

【資格】
弁理士 特定侵害訴訟代理人
第一種電気通信主任技術者
情報処理技術者

【公的な役職 2016年6月現在】
鎌倉商工会議所専門相談員
横須賀市商工相談員
知財総合支援窓口知財専門家
神奈川県特許等取得活用支援事業知財専門家
島根県特許等取得活用支援事業知財専門家
川崎市中小企業サポートセンター知財専門家
神奈川産業振興センター知財専門家
神奈川県商工会連合会知財専門家
日本弁理士会関東支部神奈川委員会副委員長
日本知的財産仲裁センター事業適合性判定人候補者
日本知的財産仲裁センター調停人・仲裁人補助者候補者

【主な講演実績】
2014年 かわさき知的財産スクール 講師
2015年 かわさき知的財産スクール 講師
2015年 経済産業省・特許庁主催の知的財産セミナー 講師
2016年 かわさき知的財産スクール 講師
2016年 神奈川県ものづくり技術交流会 IoTフォーラム招待講演 講師
2016年 経済産業省・特許庁主催の知的財産セミナー 講師

弁理士 渡部 仁をフォローする
節約社長