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鈴木 一彦 (すずき かずひこ)
鈴木 一彦 (すずき かずひこ)走る税理士・すずき会計代表

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会社が赤字でも支払い義務が生じる税金・代表的な3つの項目

会社が赤字でも支払い義務が生じる税金・代表的な3つの項目
 日本の会社は恒常的に赤字会社のほうが多くて、最新の統計でも66.7%の企業が赤字だということがわかっています。赤字会社を経営する社長さんの中には「赤字なんだから税金を支払わなくても良い」と考える人もいるようです。しかし、赤字会社でも支払わねばならない税金は沢山存在します。今日はそのうち代表的なものをご紹介します。

赤字であっても税金を支払わねばならない?!

 事業がうまくいって利益が増えれば、それに併せて税金の金額が増えていくのは誰でも理解できることですよね。

 ただし、日本の会社は恒常的に赤字会社のほうが多くて、最新の統計でも66.7%の企業が赤字だということがわかっています。

  「ウチの会社はほとんど利益が出ていないから税金なんて払う必要ない!」

 と思われている社長もいるかもしれませんが、実は会社が払う税金はそんなに単純なモノでもありません。

 なぜなら、たとえ利益が出ていなくても払わなければならない税金があるからです。

 今日は、このうち代表的な3つの税金項目をご紹介します。

赤字でも支払い義務のある税金1:法人住民税の均等割

 個人事業者の場合、もし事業でマイナスになって利益(所得)が無ければ所得税や住民税を払うことはありません。

 ただ、会社の場合にはたとえ利益が出ていなくても、支払わなければならない税金があるのです。

 それが法人住民税の「均等割」と言われるモノ。

 法人住民税とは、会社の本店や営業所などがある都道府県や市区町村に対して会社が払う税金です。

 名目で言うと、法人都民税、法人県民税、法人市民税などがこれに該当します。

 会社であっても、個人の時と同じように住民税を払う必要があるのです。

 なぜなら、会社も、一般の方と同じように道路や公共施設などの使用をしますし、警察や消防などのサービスも受けているわけですからね。

 例え会社の業績がマイナスであっても、少なからず公共サービスを受けているわけですから、その負担をする必要はあります。

 神奈川県の場合、法人県民税の負担は20,000円~、法人市民税の負担は50,000円~、併せて最低でも70,000円の負担は必要となってきます。(資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下の場合)

 ここで「神奈川県の場合」と述べたように、負担額は会社の大きさや営業所などのある市区町村によって変わってきます。

 規模が大きい会社であれば、それだけ公共サービスを受ける機会も増えるわけですから、当然のように負担も大きくなってきます。

 そこで従業員数や資本金などの会社の規模に応じて、段階的に均等割の負担額も増えていくようになっています。

 また、横浜市などのように、自治体によって均等割の金額にプラスアルファをしているエリアもあります。

 横浜市では「横浜みどり税」という税金があるので、ほかの自治体では50,000円であっても、横浜では54,500円になっていたりするんですね。

 また、営業所が複数ある場合にはそれぞれの自治体で均等割が必要になりますので注意しましょう!

赤字でも支払い義務のある税金2:消費税

 たとえ利益がマイナスであっても払わなければならない税金で、もう一つやっかいなものとして消費税があります。

 基本的に、年間の売上が1000万円を越えない規模の会社であれば、消費税を納める必要はありませんが、そこそこ売上が上がってきた場合には注意が必要です。

 最近の税制改正で、消費税の判定方法や計算方法はとっても複雑になってしまいました。

 その関係で一概に当てはまるわけでは無くなってしまったのですが、原則として1,000万円を越えた年の2年後から消費税を納める必要が出てきます。

 例えば売上が1,500万円の飲食店の場合、年間に払う必要がある消費税の金額は50万円前後です。

 例えお店の利益が出ていなくても、消費税は払わなければなりません。

 むしろ法人税や所得税よりも負担は大きくなります。

 売上が1,000万円を超えるような事業をしている方は、赤字でも必ず消費税の支払いを含めた対策をしておくようにしましょう!

赤字でも支払い義務のある税金3:源泉所得税

 働いてくれたスタッフには、当然ですがお給料を支払う必要があります。

 スタッフを雇っていない会社であっても、会社の場合には事業主が社長となります。

 ですから自分自身が受け取る分もお給料として計上しなければなりません。

 個人事業の場合には確定申告をしてから税金を払いますが、会社の場合には毎月自分自身に対して支払う取り分(役員報酬)について、所得税が発生します。

 要は「社長の給料の税金を会社が代わりに税務署に支払う必要がある」ということです。

 この社長を含めたスタッフの給料に対する所得税を「源泉所得税」と言います。

  「給料から所得税を差し引いて給与の計算をするなんてメンドクサイ」

 と言う社長もいるのですが、この給与から税金を差し引いて計算するのは会社の義務です。

 面倒くさいから・・・と言って計算をしないというのはルール違反なのです。

 このような所得税は、会社の税金ではなくスタッフの税金ですから、会社の業績がマイナスであっても、それらとは全く関係なく支払う必要があるんですね。

他にもあるある。赤字でも支払わねばならない税金

 上記であげた以外にも、赤字であっても支払わなければならない税金は色々あります。

 たとえば、
  • ▼ 機械や備品などに係る償却資産税(固定資産税の一種)
  • ▼ 温泉旅館などの入湯税、ガソリンスタンドの軽油引取税、酒蔵の酒税など
  • ▼ 領収書などに貼る印紙税
 「利益が出ていないから税金を払っていない」というコトはありません。

 むしろ利益に基づく税金というのは、景気に左右されやすいという理由があるので、政府は利益に基づかない税金を増やそうとしています。

 隠れた税金は沢山ありますので、「赤字だから」とは考えず、支払いを前提とした資金計画を組み立てるようにしましょう。

2016年10月19日

法人住民税の均等割 源泉所得税 消費税 税務

鈴木 一彦 (すずき かずひこ)
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