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ルール未整備の仮想通貨 税金処理で気をつけたい3つのケース

ルール未整備の仮想通貨 税金処理で気をつけたい3つのケース
 インターネット上で全ての決済が可能な、仮想通貨の流通に注目が集まっています。ビジネスの決済システム開発に大手企業が乗り出すなど、ビジネスにおける重要性は今後高まっていく可能性がありますが、税務処理は法律がまだ未整備です。現時点ではまだ慎重に処理したほうが賢明なケースを3つご紹介いたします。

仮想通貨はインフラ整い始めるも法律が未整備

 インターネット上で全ての決済が可能な、仮想通貨の流通に注目が集まっています。

 堀江貴文さんのように、仮想通貨の積極推進者も増えており、IBMや楽天といった企業はビジネスモデルに仮想通貨を導入し始めていますし、英バークレイズのような大手も仮想通貨の決済システムを構築中です。

 着々と、仮想通貨の流通に向けてハード面は整い始めていますが、一つ大きな問題があります。

 それは、仮想通貨に関する法律が全くと言ってよいほど、未整備な点です。

 既に、個人・法人で仮想通貨を決済に取り入れ始めている方もいらっしゃいますが、税法には明文化されたルールがありませんから、注意が必要です。

 そこで本日は、仮想通貨について、現時点でまだ慎重に処理したほうが賢明なケースを、3つご紹介いたします。

仮想通貨の税務処理で慎重になる3つのケース

1)仮想通貨が消失した場合の雑損控除

 まだシステムが脆弱なマーケットで取引した結果、ハッキングにより所有している仮想通貨が消失してしまった、という例が散見されています。

 この場合、所得税の雑損控除の適用はできるのか、まだ現時点では明確でありません。

 ハードルは2つあります。

 一つ目は盗難の証明ができるか?という点です。日本の取引所であれば兎も角、海外の取引所の場合IPアドレスが海外だから、というよく分からない理屈により日本の警察は盗難届を受理してくれないようです。

 二つ目に、仮想通貨が「生活に通常必要な資産」に該当するのか、という論点がハードルとなりますが、これも厳しいところです。現状、日本での仮想通貨の位置づけは、決済手段というよりも投機対象と言わざるを得ないからです。

 これでは雑損控除は適用出来ないのです。

2)仮想通貨を時価評価する際の基軸

 法人税法では短期売買商品について、期末時点での時価評価を強制しています。

 つまり、未決済ポジションであれ、含み益があれば課税されることになっているのです。

 ところで仮想通貨はどうでしょうか?

 現状、法人税法において、時価評価が必要なものであるかすら明文化されておらず、不明確ですが、時価(のようなもの)がある以上、期末時点で時価評価するのが正しい課税所得の計算だと推測します。

 この場合もハードルが一つ生じます。適正な時価がどこで決まるのか?という問題です。

 同じビットコインでも取引所によって価格は異なります。

 外国通貨同様に、取引のある金融機関(取引所)のレートを使うのが妥当だと考えますが、それを強制するルールはどこにも存在しないのが、現状です。

3)給与を仮想通貨で現物給与する際の社会保険算定

 上記の論点と同様になりますが、給与を仮想通貨で支給した場合はどうなるのでしょうか?

 例えば社会保険の報酬月額等の算定をする際には、厚生労働大臣が現物給与の額を定めることとされています。

 税務上も同様に、時価評価することとなるだろう。この場合の時価が、現時点ではまだ不明瞭です。

現時点では合法的で合理的な安全処理が賢明

 このように、法律が未整備である以上、仮想通貨は法人企業にまだ浸透しきれていないのが実状です。

 とはいえ、決算処理や、確定申告期限は否応無しにやってきます。

 このような状況で仮想通貨を利用した場合は、合法的・合理的な中で安全な申告をしておかねばなりません。

 税務処理についても、仮想通貨についてある程度の基礎知識がある税理士と相談したほうが良いでしょう。

2016年5月30日

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