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時代は経営統合から包括提携へ メリットデメリットと共に解説

時代は経営統合から包括提携へ メリットデメリットと共に解説
 直近、大手各社の間で経営統合ではなく、包括提携という提携手段を取るケースが増えています。なぜ経営統合ではなく、包括提携なのか?包括提携契約のメリットとデメリットは?デメリットがあっても、大手企業間で包括提携が進んでいる背景にはどんな目論見があるのか?といった、包括提携に関する疑問のあれこれについて、詳しく解説します。

大手各社で異業種同士の包括提携が進み話題に

 日本経済が伸び悩む中、大手企業間の包括提携を進めていることに、大きな注目が集まっています。

 直近ですと、地銀大手の千葉銀行と武蔵野銀行が、資本・業務を含めた包括的な提携契約を締結しましたし、上場したばかりのかんぽ生命が第一生命と包括提携契約を結んだことも話題になっています。

 珍しい例だと、ANAと子会社のANA商事がラオックスと包括提携契約を結びました。

 なぜ、大手企業の間で経営統合ではなく、包括提携契約が頻発しているのか?包括提携契約のメリットとデメリットは?という話題を、今日は解説したいと思います。

合理化の王道・経営統合のメリットデメリット

 まず、経営統合とはどのようなものか、おさらいしましょう。

 一口に経営統合といっても、双方の会社が完全に一体化する合併方式や、それぞれの独立性を保つ持株会社方式(ホールディングス方式)などがあります。

 最近多く見られる経営統合の方式は、ホールディングスの設立です。これは新たに持ち株会社を設立し、それぞれの会社がその子会社となる方法です。

 この場合、持株会社を通じた関連会社としてグループの一体性・共通意識を確保しつつ、それぞれの会社が独立して存在するため、それまで育んできた企業文化を維持できるというメリットがあります。

 また、合併などの経営統合の方法に比べ、導入する手間が比較的軽いということもあげられます。

 ですが、独立性を保つがゆえ、重複部門の統合やうまくゆかずコストメリットを生かせない、グループ企業間の競合関係が残ってしまい過度な競争関係が生まれるなどのデメリットもあります。

 他方、合併のように完全に組織を統合してしまえば、上記のような問題を解消することが期待できます。

 ただ、組織が大きくなればなるほど、一体化の作業は困難を極めます。

 旧会社間の派閥争いや部門統合によるリストラ、作業やシステムの統一までの現場の混乱など、綿密な計画や強力なリーダーシップがなければ破綻してしまうことも少なくありません。

 経営統合は、過去のしがらみが大きいほど、うまく進めるのが難しいという現実があるのです。

時流に乗る包括提携のメリットデメリットは?

 一方で、包括提携とは文字通り包括的な業務提携のことで、狭い分野の単発的な業務提携と異なり、経営戦略の中核をなす双方向的な業務提携です。

 同業種の包括提携であれば、新商品・技術などの共同開発や営業活動の協力提携などで単独でおこなうよりも、効率UP・経費削減など効果を発揮できます。冒頭で述べた、銀行間の包括提携はこちらにあてはまるでしょう。

 他業種間での包括提携は、それぞれの得意分野を相手事業に連携させることでシナジー効果を期待できます。全日空系とラオックスの包括提携はこちらを狙っていると思われます。

 更に、包括提携は独立した会社間の契約である点も、経営統合とは趣旨が違います。

 そのため双方に信頼関係がなければ、それぞれの会社が持っている技術・知識を出し惜しみして狙った効果が全く発揮できなかったり、あるいは相手に自社のノウハウを取られるだけで終わったりと、デメリットも多いことに注意する必要があります。

 それでも包括提携を進める大手企業が多いのは、なぜでしょうか?

 その理由としては、提携に際してのイニシャルコストが安いこと、実行スピードの速さが、大きな要因として上げられます。

 経営統合を行った場合は、統合各社における人員の調整、社名変更(統合)によるコストがかかりますし、システムの統合コストもバカになりません。それに費やす時間も膨大なものとなります。

 これらの工程をカットして節約することで、より費用対効果のパフォーマンス高く、業績向上へ向けた施策に早い段階で取り組めることを、各社は狙っています。

 景気の先行きが不透明である以上、中小企業間においても、包括提携という手段が今後浸透して行くことでしょう。

2016年4月5日

武蔵野銀行 千葉銀行 第一生命 かんぽ生命 ANA ラオックス 合併 ホールディングス シナジー効果 経費削減 効率アップ 共同開発 節約 イニシャルコスト 包括提携 経営統合

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