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管理会計を知る社長は営業マンの「コスト削減」という嘘を見破る

管理会計を知る社長は営業マンの「コスト削減」という嘘を見破る
 「我が社のシステム導入により10人必要だった仕事を2人でできるようになり、人件費削減につながります。」あなたはこのウリ文句に対して、数字で客観的な比較対象を見出して、正しい判断をくだせますか?管理会計は、会計情報を経営者の意思決定に役立てることを目的とした会計基準です。国際的にも財務会計以上に管理会計を重視する動きが強まっており、覚えておいて損はありません。

設備投資の意思決定で経営者が陥りやすいワナ

 あなたの会社にとあるシステムの営業が入ったとします。

 営業マンいわく、
  • 「我が社のシステム導入により10人必要だった仕事を2人でできるようになり、人件費削減につながります。」
 とのこと。

 さて、あなたはこのシステムを導入するでしょうか。

 一見、魅力的な営業マンのウリ文句ですが、彼が仕掛けた罠に気が付きますか?

 システム導入により手が余った8人は他の仕事に異動してもらうことはできても、さすがに辞めさせるわけにはいきません。

 つまり、システムを導入しても、設備投資コストは増えて、人件費は1円も削減できないのが現実なのです。

比較対象の見極めが出来るのは数字がわかる人

 上記の例ですと、人件費の削減という効果は期待できませんでした。

 意思決定では「何と何を比較するか」を見誤ると大変なことになります。

 このシステムを導入すべきか否かは、導入によって手の余る8人が、他部門へ異動する前と後で起きる「利益の変化」によって意思決定すべきでしょう。

 仮に、
システム導入費用 : 100万円

システムの使用可能年数 : 5年

異動後に見込まれる1年当たりの利益増加額 :25万円

※実際には「利益増価額をどう見積もるのか」や「アップデート費用はどうなるか」など、もっと複雑に判断すべきですが、今回は単純化しました。

 だったとします。

 この場合、5年間で125万円の利益増加額が見込まれます。

 そして、システムを5年後に100万円でアップデートしたとしても、まだ25万円利益が残りそうです。

 この場合ですと投資しても良さそうです。

管理会計の実践は客観的な経営者の必須能力

 以前の記事でもお話しましたが、将来の業績に対して経営者が数字で冷静な判断を下すためには、管理会計を知る必要があります。

 管理会計は、会計情報を経営者の意思決定や、組織内部の業績測定・業績評価に役立てることを目的とした会計基準です。

 世界的にも、財務会計以上に管理会計が重視される傾向は、日増しに強まっています。

 先ほど例示した、システム導入費は「コスト削減」と比較すべきか?「利益」と比較すべきか?に関する、比較対象の見極めは管理会計の初歩です。

 客観的に数字の判断を下す経営者となるため、管理会計を覚えることに損はありません。

2016年2月10日

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